2026/02/21 15:09

宝石の魅力を知る旅
𝘈 𝘑𝘰𝘶𝘳𝘯𝘦𝘺 𝘪𝘯𝘵𝘰 𝘵𝘩𝘦 𝘞𝘰𝘳𝘭𝘥 𝘰𝘧 𝘎𝘦𝘮𝘴𝘵𝘰𝘯𝘦𝘴
先日、宝石学博士の阿依アヒマディ博士のラボで、貴重な体験をさせていただく機会がありました。

私が長年、相棒のように連れ添ってきた石たち。
その中でずっと疑問に思ってきた鉱物・宝石の不思議を、直接聞くことができました。
話を聞けば聞くほど、石たちへの愛情が増していきました。
そして、日頃身につけているジュエリーに対する感謝の気持ちも、より一層深くなりました。

今回は、そこで得た学びを皆さんにもシェアしたいと思います。
アクアリリスのジュエリーを楽しんでくださっている方や、石に興味を持ってくださっている方に、鉱物・宝石の魅力をより一層楽しんでいただけたら嬉しいです。

宝石は何年前から存在しているの?
地球上で一番古い石はジルコン。
その誕生は42億年前だと発見されています。
また、地球で一番古いエメラルドは、南アフリカで38億年前にできたものが確認されています。
有名なコロンビア産のエメラルドは約3000万年前。
比べると、とても若いのです。

(鉱脈にできたエメラルド)
Q:38億年前のエメラルドは、どんな場所から産出されたのですか?
A:アフリカ大陸の古いプレート地帯です。
そこではマグマ活動によって玄武岩が上昇し、周囲の岩石と反応しながら変成岩が形成されました。その過程でエメラルドが成長しました。

Q:宝石はどのように生まれるのですか?
A:すべての宝石には“核”があります。
その核から、まるで木の年輪のように成長していきます。
宝石の年齢は大きさでは測れません。
専門の分析機器によって、内包された元素や産出地、地質変動の時期を調べることで、誕生からの年月がわかります。

私の感想
目に見えない元素の化学反応から、宝石の核が生まれる。
私たちが何度、生まれ変われるほどの歳月を超えて宝石・鉱物は育まれる。地球の奇跡そのものなのだと改めて感じました。

鉱物の生と死
博士の言葉で印象に残ったことがあります。
鉱物の中で、早く成長したものは、先に“死”を迎えるということ。
例えばアメジスト。
岩壁から成長し、その後に瑪瑙となり、ゆっくりと冷えながら単結晶へと変わり、最終的には集合体になります。
成長が早いものは早く埋まり、
成長が遅いものが大きくなり、最後に生き残る。
成分の供給があれば成長し、止まれば成長も止まる。
まるで命の物語のようでした。

Q:人類が鉱物や宝石を掘り続けたら、無くなることはないのですか?
A:地球そのものが岩石と鉱物でできていますから、無くなることはありません。
ただし、宝石ができる環境はごく限られています。
マグマがゆっくり上昇し、ガスや液体の多い柔らかい環境にポケット(空洞)ができ、その中で宝石が育ちます。
現在、マグマが上昇するケースは非常に少なく、地下深くに行くほど可能性は低くなります。
ダイヤモンドは地下150km以下で存在が多いですが、それを地表まで運ぶのはキンバライトというマグマ。
火山噴火によって、新幹線より速いスピードで地上へと運ばれたからこそ、人類が採掘できるのです。

Q:絶滅する石はあるのですか?
A:すでに絶滅した鉱物はあります。
地球上に0.00001%しか存在しない鉱物もあります。
新鉱物発見のグループが毎年100種類ほど発見していますが、それが宝石になるとは限りません。
だからこそ、今発見されている宝石を大切にしてほしい。
30億年かけて地球で生まれた、唯一のチャンスの結晶です。
ひとつひとつに地球のストーリーと価値があるのです。

両剣水晶の奇跡
水晶は通常、一面が必ず壁になっており、そこから空洞に向かって成長します。
両剣水晶(ダブルターミネート)は、成長途中に集合体から折れた単結晶が、さらに成分の供給を受けて再び成長した非常にレアな結晶です。
だから上下にポイントがあるのです。
𓂃𓂂𓏸
私の感想
これまで多くの両剣水晶をジュエリーにしてきました。
希少性、価格、美しさ、エネルギー。
どれも魅力的ですが、この神秘的な再成長の物語を知った今、さらに特別な存在になりました。
現在ストアではアクアオーラのペンダントが両剣水晶ですが、4月に向けても新たに作品を制作したくなっています。

(鉄分を多く含んだルビー)

(大理石の中にできるルビー)

博士が感動した出来事
Q:今までで一番感動した発見は?
A:ベトナムの鉱山で、自らコバルトスピネルを発見できたこと。
地下1200mの大理石層で黒い脈を見つけ、その中から美しいコバルトスピネルが現れました。
4回通って、やっと一度だけ発見できました。

Q:ご家族も宝石が好きですか?
A:妻が大好きです。
京都大学の言語学者ですが、週に2回ここで宝石の分析をしています。(笑)


